コレクションブランドのランウェイショーのあり方に変化の兆しがあるようです
良い変化なのか、悪い変化なのか‥
「ショー翌日に買える」
WWDの表紙でもこのように大きく書かれています
良いことなのではないの?との声が聞こえて来そうですが事態はそう簡単では無いようです
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パリコレやミラノコレクションなどのいわゆるファッションショーは
季節を約半年分先取りしてお披露目されます
(プレコレクションとか色々あってはっきりとした線引きが難しいのですが‥)
ショーではバイヤーや業界のジャーナリストなどプロの目のフィルタを通して情報が発信されていきます
(上の写真のWWDなどの業界紙も勿論それに当たりますね)
良いやら悪いやら、評価・批判など様々な解釈を経て次の「トレンド」が生み出される訳です
よく、「こんな服誰が着るの!?」って服見たことありませんか?
「違和感を感じる=新しい」
と捉えてそこから次の流れが来ることが当然あるのです
(いきなりトレンド! は無理だから評価批判が必要)
またブランド側も時間を使って実際に生産する工場の手配も出来ますし
トレンドを生み出すバイヤー、記者たちもしっかりと評価を下すことができる極めて合理的な流れだったわけです
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しかし上の写真にもあるようにバーバリーやトムフォードなど大手ブランドがショーの時期を変更して
見て、すぐ買って、すぐ着れる体制を作ろうとしている模様
大きな変化が到来の予感!? 何がそうさせるのでしょうか‥
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一つの理由として「アパレルのスピード化時代の到来」が挙げられるかと思います
例えば大手ファストファッションブランドのザラでは
コレクションから約2週間で似たデザインの服が店頭に並ぶなどスピードが速すぎるんですよね
本家のブランドではないにせよコレクションに似たデザインが消費者の手に渡るのだったら
結果的にコレクションのあり方を変える大きな要因の一つになっていますよね
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日本にも「ファッションウィーク東京」という大きなコレクションショーがありますが
「神戸コレクション」や「東京ランウェイ」などリアルクローズに焦点を当てたショーが
10代〜20代のオシャレに敏感な女子に人気を博しているのも事実
ショーの会場ではスマホ片手に今目の前を歩いているモデルの服を買うのが普通のようです
(値段もそこまで高くない&可愛い!と思ったら即買う流れ)
リアルクロウズブランドのやり方を大手メゾンブランドが取り入れ始めたら
コレクションのあり方も大きく変わるでしょうね‥
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加えてSNS全盛の時代、ファッション業界のプロの目を通して見たアイテムより
身近な人が着用しているアイテムを欲しがる人も増えていると聞きます
感覚的な意見で申し訳ないのですが
業界のプロの意見=そのブランドが「個」で成り立つ
SNSなど身近な人の意見=手持ちの服などでも合わせられる「枠」で成り立つ
このあたりが見るべきポイントとして相反するのかなぁと個人的には思います
あるストリートファッションフォトグラファー曰く「流行はランウェイの外(ストリート)にある」とのこと
「個」と「枠」がうまく当て込む落とし所を探るブランドが出て来れば面白いのかも!?
(画像は全てWWDより)