不良在庫をどうするか? 捨てる?燃やす?売りに出す?

2016/12/26

WWDのツイッターにこのようなものが挙げられていました。
記事によると、

「スタートアップ企業のウィファブリックは、デッドストックのためのBtoB向けフリマアプリ「スマセル」を来年夏にスタートする。これまで電話やFAXで特定の業者を通じ行ってきた不良在庫の処分を手軽にスマホで行えるようにすることで、新たな市場開拓を狙う。 」

とある。なるほど、テキスタイル商社出身の方らしく現場で見て着た不良品、廃棄量を不憫に思いサービスをローンチするようになったのだと思われます。ちなみに日本の衣料品の廃棄量は年間約100万トンにものぼります。(中小企業基盤整備機構調べ)

食品のように健康面での不安を考えなくても良い分、依頼する方も受ける方もストレスが少なそう。何より廃棄していたものが「誰かの価値になる」なんて素敵なことでは?世の中断捨離だ、ミニマリズムだ、なんてものを少なくする風潮がある中、作るだけ作っておいて→不良でした→はい、廃棄ね! なんてことをしていたらCSR的にも良くないはず。

アパレル業界は多少の不良(ほんの少しの汚れ、歪みなど)でも製造メーカーに返品してくるし、実際に私もそれを目の当たりにして、処分してきました。昔はアウトレットが多少のB品ならば格安で売っていたのですが、今やそんな姿を見る影もなく、アウトレット用の商材を作って売る始末。10数年前のアウトレットの姿が懐かしいです。(当時もアウトレットはB品以外にもシーズン型落ちやサンプル品など種類も豊富だったと記憶)

今回のサービスはBtoBのようですが、ぜひBtoC向けのサービスも展開して欲しいところ。繊維産業ブログを書かれている南充浩さんなどはよくブログで「バッタ屋(閉店したお店の商品を買い叩き、自店舗にて格安で売るお店)が今後流行るのでは、儲かるのでは」と言われていますが、バッタ屋の位置付けにならないまでも、供給は十分にあるのだから、それ相応の需要もあるように感じてなりません。

当然企業としては無駄を省く意味でも不良率、廃棄率を下げるのが命題ではありますが大量生産している企業ほど分母が多くなる分、少ないパーセンテージでもその量は尋常ではありません。資源に優しく、そして業界としても新たに需要喚起できる案件になって欲しいと願うばかりです。

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